2006年12月23日
今里焼きそば
今から約30年ほど前ぼくがまだ小学生のころ今里ロータリー付近に焼そば屋さんが
ありまして、友達のおばあちゃんにおこずかいをもらってよく買いに行って食べていました
そのお店は大きな鉄板でいつも大量の焼そばを焼いていて大繁盛していました
たしかぺらぺらの木製の船に盛られていた記憶があります
10年ほど前にふとその当時のことを思い出し 買いに行ってみようとお店を探して
みましたがもう無くなっていたようでがっかりしました
といいつつもそれからずっとどこかに移転して営業しているのでは? と
淡い期待をしながら今里付近をパトロールする際は気にしておりましたら
発見しました その名も ”今里焼きそば”
名前からして絶対あの店であると確信したぼくはTAKE AWAYと書かれた
小窓からそのやきそばを注文しました
極太麺のそれはまさしく探していたものでまちがいありませんでした
安モンくさい牛肉(これがうまい)に飴色に炒めた甘い玉ねぎ 具はそれだけ!
昭和の下町の味付けでほんとうになつかしい味なのです
麺はもごもごでやきそばなのかやきうどんなのかどっちとも取れる
決して誰もがおいしいというモンでもないと思いますが
新世界の串かつのように大阪の伝統としてぜひ残ってほしい逸品です
なんどか通っているうちに分かったのですが
その店は当時の焼そばを忘れられずに復刻した新しい店で
マスターが記憶だけをたよりに作っているらしいのです。
試行錯誤の末 その味を再現できたと思って彼は仕事をやめて
店を出したと言います。
そして彼は復刻だけにとどまらず新作を出していっています
当時のレトロな味を残しつつ!
スタミナミックスやきそば
おもしろいのは ふつうのやきそば(ふつうじゃない)と書いてあるやきそばが
普通においしいことです(笑)
ぼくも同じような気持ちでこの仕事を始めたので いちどマスターと話をしてみたい
とおもっています。
そしてその歴史が途絶えないように陰ながら応援したいとおもいます。